ログイン
言語:

WEKO3

  • トップ
  • ランキング
To
lat lon distance
To

Field does not validate



インデックスリンク

インデックスツリー

メールアドレスを入力してください。

WEKO

One fine body…

WEKO

One fine body…

アイテム

  1. 論集(論文集)
  2. 広島女学院大学大学院論叢
  3. 2号

がん抑制タンパク質p53によるNF-κB活性化経路の制御機構

https://hju.repo.nii.ac.jp/records/2000158
https://hju.repo.nii.ac.jp/records/2000158
e65629d6-820f-46fe-a0f9-6e8ae0ab9963
名前 / ファイル ライセンス アクション
rousou2kasai.pdf rousou2kasai.pdf (2.3 MB)
Item type 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper(1)
公開日 2025-04-01
タイトル
タイトル がん抑制タンパク質p53によるNF-κB活性化経路の制御機構
言語 ja
タイトル
タイトル Control Mechanism of NF-κB Activation Pathway by Tumor Suppressor Protein p53
言語 en
言語
言語 jpn
キーワード
言語 en
主題Scheme Other
主題 NF-κB
キーワード
言語 en
主題Scheme Other
主題 p53
キーワード
言語 en
主題Scheme Other
主題 IDP
資源タイプ
資源タイプ識別子 http://purl.org/coar/resource_type/c_6501
資源タイプ departmental bulletin paper
著者 笠井, 理恵子

× 笠井, 理恵子

ja 笠井, 理恵子

ja-Kana カサイ, リエコ

en Kasai, Rieko

Search repository
土谷, 佳弘

× 土谷, 佳弘

ja 土谷, 佳弘

ja-Kana ツチヤ, ヨシヒロ

en Tsuchiya, Yoshihiro

Search repository
抄録
内容記述タイプ Abstract
内容記述 【目的】
NF-κB(RelA/p50複合体)は炎症反応を制御する重要な転写因子であり,その活性はリン酸化酵素であるIκBキナーゼβ(IKKβ)により制御されている。腫瘍壊死因子(TNFα)等の炎症性サイトカインがTNFα受容体に結合すると,IKKβの活性化が誘導され,最終的に活性化されたNF-κBは様々な遺伝子発現を誘導し,一過性の炎症を制御する。一過性の炎症の際,NF-κBシグナル経路は転写を介してInhibitor of NF-κB(IκBα), A20(脱ユビキチン化酵素),CYLDタンパク質によってネガティブフィードバックされる。しかし,持続的に炎症性サイトカイン(TNFα)が受容体に結合し続けると,IKKβが活性化(リン酸化)され続け,炎症が持続的に起こる。がんや循環器系疾患などの非感染性疾患(生活習慣病)にはNF-κBシグナルを介した慢性炎症が要因の1つであると考えられており,NF-κBシグナルの制御機構の解明により生活習慣病の予防・治療に繋がることが期待されている。
 NF-κBと同じ転写因子であるがん抑制タンパク質(p53)は,通常ではユビキチンリガーゼ(Mdm2)により分解され,タンパク質量が少なく調整されている。しかし,紫外線や放射線照射によりDNAが損傷するとp53は活性化される。活性化したp53はタンパク質量が増加し,傷害された細胞の細胞周期の停止やアポトーシスを誘導し,細胞のがん化を抑制すると考えられている。これまでにNF-κB シグナルとp53シグナルは互いに抑制しあう関係にあり,NF-κBのRelAとがん抑制タンパク質p53が核内でヒストンアセチル化酵素(CBP)を取り合うことにより,転写活性が制御されていることが報告されている。しかし,p53によるNF-κBの詳細な制御機構は解明されていない。
 先行研究から,転写活性非依存的にRelAの転写活性化ドメイン(TAD)がIKKβの活性化を抑制し,NF-κBシグナル経路を負に制御していることが示唆された。多くの転写因子の構造にはTAD領域があり,p53にも保存されていることが構造解析プログラムから予想された。そこで本実験では,p53のTAD領域に着目し,p53によるNF-κBの新たな抑制機構について解析を行った。
【方法】
 ルシフェラーゼアッセイをGP2-293細胞(アデノウイルス5型DNAで形質転換したヒト胎児腎細胞)にF-vector(遺伝子なし),Flag-p53 WT,p53点変異体【Flag-p53LLL/AAA】, p53欠損変異体【Flag-p53(1-101),Flag-p53(102-292),Flag-p53(293-393)】,RelA 欠損変異体【Flag-RelA(286-551)】,CBPのプラスミドと,NF-κBが結合する塩基配列とルシフェラーゼ遺伝子の配列を持つpNF-κB Luc のルシフェラーゼプラスミドをトランスフェクション法で細胞内へ導入し,24時間培養後,細胞の可溶化液を回収した。ルシフェラーゼを発現した細胞可溶化液とルシフェラーゼの基質であるルシフェリンと反応させて化学発光を起こし,発光量を測定することで,NF-κBの活性化を定量した。
 GP2-293細胞にF-vector(遺伝子なし),p53点変異体(LLL/AAA), Flag-RelA(286-551)をトランスフェクション法で細胞内に導入し,24時間培養後,タンパク質抽出液を回収した。SDS-PAGEによりタンパク質を分離し,リン酸化IKKβ抗体(P-IKKβ(ser176/ser180)),Flag抗体,HA抗体,actin 抗体を用いてウエスタンブロッティング法により目的のタンパク質を検出した。
【結果および考察】
 TNFα刺激によりNF-κBの活性化が誘導される条件下において,p53 WTを発現させるとNF-κBの活性化が抑制されることが確認された。さらに,【p53(1-101):転写活性化領域(TAD)】,【 p53(102-292):DNA結合領域(DBD)】,【 p53(293-393):四量体形成領域(TD)と塩基性領域(BD)】の3つの領域で比較するとNF-κBの転写活性はp53-TADにより最も抑制されることが判明した。ウエスタンブロッティング法でIKKβのリン酸化(P-IKKβ)を解析したところ,p53 WT,p53-TADによりP-IKKβの量が抑制されていることが確認された。これらのことから,p53はTADを介してIKKβのリン酸化が抑制され,NF-κBの活性化を負に制御していることが示唆された。
先行研究からRelAのLxxLLモチーフがIKKβのリン酸化を抑制していることが明らかとなっており,p53のTAD領域においてもLxxLLモチーフが保存されている。よって,p53のTADに保存されているLxxLLモチーフがIKKβのリン酸化を抑制し,NF-κBの活性化を抑制することが示唆された。実際に,p53のLxxLLモチーフにおける点変異体はNF-κBの活性抑制効果がわずかに減弱することが確認された。
 核内での経路は関与していないことが示唆されたことから,細胞質における制御に着目し,NF-κB活性化経路の上流であるIKKβの脱リン酸化酵素の関与について解析を行なった。脱リン酸化阻害剤であるオカダ酸を添加して,PP2Aの関与について解析を行なったところ,オカダ酸処理によりp53-TAD の抑制効果が減弱することが明らかとなった。このことから,このことから,p53-TADが脱リン酸化酵素と協調してP-IKKβを負に抑制することが示唆された。
bibliographic_information ja : 広島女学院大学大学院論叢
en : Journal of Hiroshima Jogakuin University Graduate School

号 2, p. 1-32, 発行日 2025-03-18
出版者
出版者 広島女学院大学大学院
ISSN
収録物識別子タイプ EISSN
収録物識別子 2759-2952
フォーマット
内容記述タイプ Other
内容記述 application/pdf
出版タイプ
出版タイプ VoR
出版タイプResource http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85
戻る
0
views
See details
Views

Versions

Ver.1 2025-04-01 05:55:32.961500
Show All versions

Share

Mendeley Twitter Facebook Print Addthis

Cite as

エクスポート

OAI-PMH
  • OAI-PMH JPCOAR 2.0
  • OAI-PMH JPCOAR 1.0
  • OAI-PMH DublinCore
  • OAI-PMH DDI
Other Formats
  • JSON
  • BIBTEX

Confirm


Powered by WEKO3


Powered by WEKO3